ワタナベ・フルート教室

フルート・ウェブレッスン 第2回

「とりあえず音を出してみる」〜フルート奏法の基礎の基礎〜


今回はフルートの吹き方、演奏法について書いてみたいと思います。すぐにでもフルートで音を出したいと思う気持ちを押さえて、まずはフルート無しで基本的なテクニックを習得しましょう。
姿勢について

第一に姿勢についてです。足は平行になるように揃えて大体肩幅と同じくらい離してください。頭頂部から背骨にかけてのラインが、真直ぐになるように意識して立ちます。姿勢をよくするために、先生は生徒さんの頭頂部の髪の毛をほんのちょっとだけ真上に引っ張ったりします。マリオネットの要領です。両肩は下げて床と平行になるようにリラックスします。顎は引いてください。そして真正面を見ます。実際にフルートを演奏する時は、首を左に回しますがとりあえず真正面を向いてください。前かがみにならないように、オペラ歌手のように胸を開きます。

呼吸について
次は呼吸ですが、鼻からゆっくりと吸ってみましょう。山の新鮮な空気を胸いっぱいに吸うときのように、リラックスしてゆっくり肺を空気で満たしましょう。実際に肺がある場所よりももっと下、おへその辺りに空気が入っていくことをイメージしてください。いわゆる腹式呼吸というものです。お腹はかなり膨らみます。肩は下がったままです。もうこれ以上入らないところまできたら吸うのを止めて息を数秒止めます。そしておへその辺りに少し力をいれてゆっくりと口から吐き出します。吐き出している最中もおへその辺りの力は抜かないでください。お腹がへこまないように引っ張る感じです。できるだけゆっくり吐きます。空気をすべて吐き出したら数秒息を止めてお腹の力を抜き、再度鼻からゆっくりと息を吸います。以上を数回繰り返してみてください。深呼吸の効果で体がリラックスします。
唇の形、アムブシュアー
そしてフルートを吹くときの唇の形です。アムブシュアー(Embouchure)とも言われています。まず口を軽く閉じます。変に引っ張ったり、前に突き出したりする必要はありません。ゆっくりと鼻から息を吸って口から吐くのですが、この時唇の中心だけ少し力を抜いて小さな穴を作り、そこからゆっくりと息を出してみましょう。とても弱い子音の[p]が聞こえると思います。ほんの少ししか空気は必要ありません。なんとなくできるようになったら、手のひらを唇から5センチ位の所にあてて、細い息が出ていることを確認してみてください。重要なのは唇に力を入れないこと。吐く息の量が多すぎると唇の穴が大きくなりすぎますから、お腹の力を調節してほんの少しの息を出すようにしてみてください。これは後に述べる「息の支え」のために必要なテクニックです。
これらの練習を繰り返すと、お腹の辺りがかなり疲れるのではないかと思います。もし唇がつっぱったり肩が凝ってしまうようであれば、それは力を入れる場所が間違っている証拠です。もう一度姿勢と呼吸法を確認してください。
さていよいよフルートを使った練習です。でも最初は頭部管のみを使った練習です。もうちょっと我慢してくださいね。
頭部管で音を出してみましょう
頭部管を両手で軽く支えて唇につけます。この時唇が頭部管を迎えに行かないようにしてください。頭部管が唇のところまでやってくるようにしましょう。こうすることでうつむいたり、体が前のめりになることを防ぎます。唇の中心と頭部管の穴の中心が揃うようにして、下唇で頭部管の穴の約3分の1程度を塞いでみましょう。ゆっくり鼻から息を吸ってお腹に力を入れながら先ほどの要領でほんのすこしだけ息を吐いてみましょう。どうですか?音が出ましたか?
いろんな音を出してみましょう
少しでも音が出たら、もっといい音が出ないかどうかいろいろ試してみましょう。例えば頭部管を外側に回したり内側に回したりすると音程、音色が変化するのがわかると思います。あまり大きい音を出そうと思わないようにしてください。よく自分の音を聴いて、はっきりと澄んだ音が出るようにいろいろ工夫してみましょう。頭部管だけでもかなりいろいろな音を出すことができます。頭部管の穴を右手の手のひらで塞いでみてください。ちょっと低い音が出たでしょう。そのままで息のスピードを上げてみると高い「ピー」という音が出ます。その「ピー」という音を出しながら右手で穴をすばやく開閉するとインデアンの雄たけびです。更に右手の人差し指をゆっくり頭部管の穴に入れてみると不思議、音が低くなっていきます。
少しずつ上手になりましょう
もしあなたが頭部管で音を出すのにも苦労しているとしても、気にせずゆっくりと練習してください。実際に、最初苦労していた生徒さんが突如上手くなることはよくあるのです。地味な練習でもこつこつやっていける、それは本当にフルートを好きだからこそ出来ることです。そして正しい練習を積んでゆけば、必ず上手くなります。
アイデアを探す
演奏法のアイデアを探しに、楽器屋さんに行ってフルートの教則本を立ち読みしてみましょう。この世の中にはたくさんのフルート教則本がありますが、その殆どが同じ事を違う言い方で説明しています。ひとつの方法に執着せずに、自分にあった方法を探してみましょう。そのためにはいろいろ試してみること。そして自分の音をよく聴くことです。録音するのもよい方法だと思います。



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